会長挨拶
高橋 一博
岩手県医学検査学会の開催にあたり皆様にご挨拶申し上げます。
今回で26回目を迎える岩手県医学検査学会は、県内の臨床検査技師及び臨床検査に関連する方々の倫理及び学術的水準の向上に貢献することを目的としております。
昨年は新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、12月に約1ヶ月間の会期でWEB(オンデマンド形式)にて開催致しました。今年度は集合形式での開催も検討致しましたが、依然県内での感染は増加傾向であることから、昨年同様WEB形式(オンデマンド形式)にて開催することと致しました。
今年度の学会テーマは「業務支援(タスク・シフト/シェア)について考える」~求められる臨床検査、私達にできること~であります。
令和3年10月より医師の働き方改革推進のため関係職種の業務範囲拡大に関する法改正が行われ、日臨技HP「タスク・シフト/シェアに関する厚生労働大臣指定講習会」の実技講習が本県も含め全国各地の都道府県で行われています。
タスク・シフト/シェアを行うにあたり、「忙しい日常業務のどこにそんな余裕があるのか?」とか、「検査室以外にスタッフを出すように求められても人員不足で無理!」、「検査科での採血で精一杯」等の声が少なからずあります。あるテレビ番組でこのテーマを特集している時がありました。やはり同様の問題点が指摘され、最後には医師のタスク・シフト/シェアを行うためには他の職種のタスク・シフト/シェアを行う事が必要であるとの結論でした。
その中で私たちにできることを考え、そのためには何を取捨選択すべきかが早急の課題となっております。
特別講演としては臨床検査部門のみならず救命救急の場で活躍されている八戸市立市民病院 奥沢悦子氏(救命救急センター 副参事)にお願いし、検査室以外での業務について紹介頂くことに致しました。普段関わる事のない業務に驚かされ、刺激を受ける事になるかと思います。
また、学会を通して私たちにとって何が必要か考えるきっかけになればと願っております。
ぜひ学会に参加し、皆で考えていきましょう。